7月23日(土)、旭山動物園の坂東元園長をお迎えして「命をつなぐ自然な姿~行動と環境と心理学」と題した講演会が開催されました。この講演会は、心理学部?大学院臨床心理学研究科?心理臨床センターが新札幌キャンパスに移転したことを記念して開催され、コミュニティ?カレッジ講座としても公開しました。
坂東園長は、獣医師として長年動物の生きざまを間近で見、感じて来たことを通して動物目線で見た生命観、死生観とはどのようなものか、ということについて語りました。「痛み、苦しみも受け入れる生き方。ぶれることなく、うらやむことなく、自慢することなく生きる純粋さ、気高さ、尊さ」そうしたものを入園者に感じてもらいたい。生き生きした動物の姿を子どもたちに見せたい、という強い思いが旭山動物園再生の原動力となりました。
「垂直に切り取った水」の中を泳ぐアザラシや頭上を泳ぎ「飛ぶ」ペンギン、水の底を歩き跳ぶカバ、空中散歩するオランウータンなど、動物が見せる自然の姿を動画で紹介した上で、「多様な命の集合体が地球。人間だけが特別な存在ではない。ほんのちょっとの優しさを持つことが出来れば人どうしの関係も変わるのではないか。動物を見ることで違う未来を見つけることも出来るのではないか。」と結びました。
講演を終えて山本彩心理学部長が「心理学では環境がどのような行動を引き出し、それがどう連鎖し、どう学習につながっていくのか、また、それが人間の関係性にどう影響していくかということを学ぶ。そういう意味で多くのことを学ばせていただきました。」と感謝の言葉を述べました。
講師の坂東園長、受講者の皆さま、関係の皆さまに感謝申し上げます。
- 発行日: 2022.07.28
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