2月はまさにスキーシーズンの中でも素晴らしい雪質なため、凍てつく寒さでも先日スキーに出掛けました。昨年度のこの時期は、コロナが流行り始めた時期でしたので、スキーも自粛しましたが、今回はマスクを着用し、道中や現地でも感染症予防に留意しながら、子どもとスキーを楽しみました。
ちょうど子どもが八の字(ボーゲン)から二の字(シュテムターンやパラレル)に移行する時期で、ストックを使わないで続けてきた練習から、ストックをうまく使う練習に切り替わりました。ポイントは、身体を正面に向けたまま、ストックをついてから曲がる、ついてから曲がる…これが慣れないと難しいようです。
コーチに、上達するには「やっぱり、前傾姿勢を安定して取れることが大切ですか?」と伺うと、意外な回答をいただきました。「スキーは、いかに骨盤を立てられるか、なんですよ。」とのことでした。みなさん、「骨盤を立てる」って、ご存じでしょうか?私は、リラクゼーションの呼吸法、ヨガ、様々な運動で見聞きしたことがありますが、スキーで「骨盤を立てる」状態とは?
早速、子どもと挑戦しました。前傾姿勢は取れていても、骨盤を立てた状態をキープすることは難しいものです。子どもは首をかしげる一方なのですが、コーチを見ると、姿勢がよく、骨盤が立っているから、抜群の安定感なのだと気づきました。
この状態で、身体を正面に向け、ストックをついてから曲がると、自然にリズムが生まれますよね。抜群の安定感に、トン、シュッ、トン、シュッのリズム。このリズミカルな世界観は、クライエントさんとセラピストのコミュニケーションの「リズムが合う」ことを連想させます。よく、楽器の「チューニング」に例えられますが、私は冬になると、このスキーのリズムを思い浮かべます。方向は共に前を向き、安定した土台で、右に曲がったら、自然に左に曲がる、その相互のやり取り。コミュニケーションも運動も、リズムが合う、そのための確かな土台、バランス、等、大切なことは共通しているものですね。
それにしても、何十年もスキーヤーでいながら、「骨盤を立てる」という極意を知らなかった私は、一体?と思った真冬の1日でした笑。